チップラップとは

【チップラップとは】
チップラップとは、ナチュラルネイルが欠けてしまった際に用いられるイクステンション技法です。
主に欠けてしまった爪の長さを他の爪に合わせる為に行います。
ラップ材(シルク・グラスファイバー)を使用する為ナチュラルネイルへのダメージが少なく、
自然な仕上がりが特徴です。

レジンとグルーの違い

【チップラップに使用する用具】
チップラップにはレジンを使用する方法、グルーとフィラーを使用する方法の2種類があります。

【レジン】
レジン(ボンダー等の名称でも販売されています。)はジェル状のもので粘度が高く、透明度があり厚みが出ます。
硬化速度が遅いのでアクティベーターという硬化促進剤と合わせて使用します。
ハイポイントが作りにくいので、爪にもともとハイポイントがある場合レジンがお勧めです。

【グルー】
グルーは粘度が低くさらさらしているのでシルクにしっかり浸透します。
厚みが出しにくいのでフィラーという粉末と合わせて使用します。
ハイポイントがあまり無く平らな爪の場合はグルー&フィラーがお勧めです。

爪に合わせて使い分けてみましょう。

シルクとグラスファイバーの違い

【シルクとグラスファイバー】
どちらも用途は同じラップ材ですが、シルクは天然繊維、グラスファイバーは化学繊維です。

【シルク】
シルクは繊維が細かく透明感のある自然な仕上がりが特徴です。
美しい仕上がりを求める検定試験ではシルクがお勧めです。

【グラスファイバー】
グラスファイバーは化学繊維で強度、厚みがあります。
爪が弱い場合や補強が目的の場合はグラスファイバーがお勧めです。

アクティベーター

【アクティベーターとは】
アクティベーターはグルーやレジンの硬化促進剤となっており
使用することにより硬化時間を早めることができます。
ハケタイプ、スプレータイプがあります。

チップラップでハイポイントを形成するコツ

【ハイポイントとは】
ハイポイントとは、爪を真横から見た時、一番高くなっている部分を指します。
爪の形などによって綺麗なハイポイントの位置には個人差がありますが、目安としては爪の真ん中位の位置になります。

【グルー&フィラーを使用する場合】
高さを出したい部分に沢山フィラーを乗せるのではなく、少量を何回かに分けて乗せていき高さを出しましょう。
一度にフィラーを乗せすぎるとフィラーとグルーがなじまず白く斑点状に残ってしまい
凸凹とした仕上がりになってしまいますので、注意して下さいね。

【レジンを使用する場合】
レジンを使用する場合も同じく、一度に沢山レジンを置くのではなくまず一層薄く全体にレジンをひき、
次に少量をハイポイントを出したい部分に置いていきハケでハイポイントのまわりを馴染ませる様に誘導させる工程を繰り返しましょう。

チップラップが白い斑点状になる原因

【白い斑点状になる原因】
グルーとフィラーがなじんでいない、グルーが劣化しているなどの原因が考えられます

【白い斑点状の参考例】

R0013329


【対策方法】
フィラーの量が多い、グルーの量が少ないとグルーとフィラーがしっかりなじまず
フィラーの粒子が白く点々と残ってしまいます。
特にフィラーの量が多い場合に白い斑点状になりやすいので
少量を何回かに分けてかけて厚みを出していきましょう。

グルーが劣化して粘度が高くなっている場合もフィラーになじまず白い斑点状になりやすいので
劣化している場合は新しいものに交換しましょう。

チップの段差を削るコツ

【段差を削リ方】
削りたい部分を、ファイルの端(外側)に当てるイメージで削っていきま
ファイルの中央で削ると、削っている部分がしっかり確認できず、余分な部分を削ってしまいます。

【段差をうまく削れない場合】
グルーやレジンで段差を横から見ながら一度埋めてから削って頂く方法もあります。
段差を埋めることによりなだらかになり、軽く整える程度できれいに馴染みやすくなります。

チップのカーブの調整方法

【チップのカーブの調整】
チップのカーブが合わない場合は多少調整することが可能です。

【調整方法】

カーブを緩めたい場合→チップをお湯で温め、太いCカーブスティックに当てて輪ゴムで固定してしばらく置いて冷まします。
カーブを深くしたい場合→細いÇカーブスティックの中にチップを入れて熱湯に1~2分浸し、お湯から取り出し冷まします。

※力を入れすぎますと圧力でチップに白い線がはいってしまうこともあるので気をつけましょう。

シルクをカットする時のコツ

【シルクをカットするコツ】
シルクを切る際はまず端をモデルさんの爪のサイド際に合わせ親指の爪で押さえます。
反対側はツイーザーで持ち、反対側の爪のサイド際に合わせツイーザーで
グッと印をつけ、その部分までシザーでカットしましょう。

【注意点】
シルクを直接指で触ってしまいますと指の油分が付きシルクの接着が弱くなってしまいますので注意しましょう。

シルクを圧着させるビニール

【シルクを圧着するビニール】
薄いものですと圧着した際破れてしまう恐れがありますので、
厚めのビニール袋を5~10㎝四方ぐらいにカットしたものを使用しましょう。

仕上がりでシルクが目立つ場合

【シルクが目立つ場合】
チップラップの仕上がりでシルクの繊維が目立つ場合は
着圧不足、グルーがシルクに浸透していないことが原因と考えられます。

【注意点】
シルクを貼ったら、必ずビニールで着圧し、シルクと爪を密着させましょう。
グルーがドロドロとした状態の場合シルクの繊維にしっかり浸透しません。
ドロドロとした状態であれば新しいグルーを準備しましょう。

チップラップのオフ

【チップラップのオフ】
チップラップは溶剤で溶かしてオフする必要があります。
無理に剥がしてしまったり、削ってオフすると爪を傷つけてしまうので注意しましょう


【チップラップのオフ手順】

①長さをクリッパーもしくはネイルニッパーでカット

②表面をファイル(150か180グリッド)で軽く削る

③ソークオフジェルリムーバーまたはアセトンをしみこませたコットンを爪の上にのせる

④アルミホイルでコットンごと指を包む(10~15分程度放置)

⑤アルミを取りウッドスティックなどで浮いてきたチップやグルーを取り除く(取りきれない場合は②~④を繰り返す)

ハーフウェルチップとは

【ハーフウェルチップとは】
主に爪の長さを出す際に使用するチップで爪先端にグルー等で接着して使用します。

コンタクトゾーンとは

【コンタクトゾーンとは】
基本的にはコンタクトゾーンとはチップと自爪との接着面のことを指します。
チップの裏面に接着する際の目安になる溝があるものをウェルがある、ないものをウェルがないと表現します。

ウェルがあるか、ないかで「コンタクトゾーンがある」「ない」と表現することもあります。

R0013306R0013305
ウェルあり         ウェルなし

【検定試験では】
検定試験では、どちらのタイプをご使用頂いても問題ありません。
ご自身の使用しやすいもの、モデルさんにあったものを選びましょう。

【装着】
ハーフウェルチップは深くつけすぎても、浅くつけすぎてもしっかり密着しませんので、
コンタクトゾーンの1ミリ~2ミリ程度を装着するようにモデルさんの爪にあわせ調整しましょう。

ハーフウェルチップの装着のコツ

【装着のコツ】
①コンタクトゾーンにグルーを塗布したらチップの中央を持ちエッジの先端にハーフウェルチップを付けます。

②そのままゆっくり爪に貼り付けるようにチップを奥へ倒していきます。

③中央部分に空気が入らないよう密着させ15秒ほど固定しゆっくり中央からサイドにかけて両親指の爪で優しく押さえていきます。
※強く押さえてしまうと中央部分が浮いてしまう場合があるので優しく押さえましょう。